雨降り火曜日のパレード


雨降り火曜日に カーテンを開けたら

知らない街からの パレードがやってくる


ずる休みする気で わざと寝坊した朝

それを責めるように 音を立て降る雨


小さなパレードは 雄々しくも進んでく

赤を基調とした お揃いの服着て


先頭の小人が 大声で叫んでいる

窓は閉じたままで その声は聞こえない


暗く輝く 身体の内が 知らず深くに 澱んでいる 

広い体躯を共鳴している 耳障りな歌声


雨降り火曜日の 冷めきった朝食

無慈悲な足音で パレードがやってくる



知ってる

忘れてない

逃げていない


この生を捨て去るまで

見えぬふりをしてはいけない


「言われなくちゃ分からないの、  

知らないなんて言わせない。  

君が蓋をしたその箱を  

何よりも開け放ちなさい!」



小さなパレードは 雄々しくも進んでく

それを一瞥して 明日からは行こう


雨降り火曜日は 穏やかに眠るよ

ずる休みをしたら 明日にはもと通り