まるで生き続けているかのように彼らは死んでいた まるでいきつづけているかのようにかれらはしんでいた
美しい世界の為にはお前は要らないよ うつくしいせかいのためにはおまえはいらないよ
無意味な言葉の羅列を崇拝するほどのこころ むいみなことばのられつをすうはいするほどのこころ
箱庭サーカスで舞い散る飛沫は(血か、涙か) はこにわさーかすでまいちるしぶきは(ちか、なみだか)
震えるほど叫べ、夜の主はここに。 ふるえるほどさけべ、よるのぬしはここに。
引けよ曲解、廃せよ欺瞞 ひけよきょっかい、はいせよぎまん
5:5:3の眩いホロニウム ごたいごたいさんのまばゆいほろにうむ
スーパースターター すーぱーすたーたー
慎ましき放物線のヒール つつましきほうぶつせんのひーる
時空間の歪みで触れる手と手 じくうかんのゆがみでふれるてとて
暗い音楽浴 くらいおんがくよく
憂鬱な少年少女と異国の本屋 ゆううつなしょうねんしょうじょといこくのほんや
溶けない身体 とけないからだ
齢30の有限な未来を よわいさんじゅうのゆうげんなみらいを
薫る指咥えて滴る滴 かおるゆびくわえてしたたるしずく
美しい日本語について うつくしいにほんごについて
新しい手のひらと魔法の小瓶 あたらしいてのひらとまほうのこびん
正しい愛情表現について ただしいあいじょうひょうげんについて
雨降る休日には決まって あめふるきゅうじつにはきまって
安らかな君の寝顔へ やすらかなきみのねがおへ
鬱屈ウサギの落ちる世界は うっくつうさぎのおちるせかいは
大小自在なフィギュアガール だいしょうじざいなふぃぎゅあがーる
シロップがお砂糖に戻るころ しろっぷがおさとうにもどるころ
スカートの中は狂騒 すかーとのなかはきょうそう
右手の指先から左手の指先までのランデヴー
みぎてのゆびさきからひだりてのゆびさきまでのらんでヴー
沈んだはずの歴史は尚も刻まれる しずんだはずのれきしはなおもきざまれる
カンツォーネの響く水面 かんつぉーねのひびくみなも
仕立て屋の小道を往く したてやのこみちをゆく
遠き惑星の夢 とおきわくせいのゆめ
その扉は開かれるのを待っている そのとびらはひらかれるのをまっている
夥しいカノンコードの群れ おびただしいかのんこーどのむれ
身体の末端で息を潜める声たち からだのまったんでいきをひそめるこえたち
悍ましい無意識下の思想 おぞましいむいしきかのしそう
澱みから紡がれる滑らかな絹糸で よどみからつむがれるなめらかなきぬいとで
この手に無いもの このてにないもの